受注伝票登録 操作ガイド(SLSO110)

このマニュアルでは、multibook の受注伝票登録画面(SLSO110)で受注伝票を新規作成する方法を説明します。ここでは 会社・サイト・受注日 などの基本情報の入力から、ヘッダー情報、明細行の登録、確認・更新まで、一連の流れを順を追って解説します。外貨取引の場合や販売単価マスタを利用する場合の自動計算についても触れているので、初めて操作する方はもちろん、手順を確認したい方も参考にしてください。

操作手順

1. メニューから受注伝票登録画面を開く

  1. multibook にログインし、左側メニューから 「ロジスティクス」→「受注」 を選択します。
  2. 表示されたリストから 「SLSO110 受注伝票登録」 をクリックします。

メニューの位置関係は次の画面のようになっています。


選択すると新規登録画面が開きます。

2. 基本情報を入力する

受注伝票の最初の画面では、伝票を識別するための基本情報を入力します。画面右上の 「新規登録」ボタン を押すと入力欄がアクティブになります。


以下の項目を上から順に入力・選択します(必須項目は省略できません)。

  • 会社 – 会社コードを指定します。ユーザーが所属している会社が初期表示されます。
  • サイト – 操作対象のサイトを選択します。
  • 受注日 – 受注した日付を指定します。
  • 納期 – 希望納期を入力します。
  • 受注伝票タイプ – 伝票の種別を選択します。通常オーダーや見積転記など組織に合わせて設定されているタイプです。
  • 取引先 – 受注元の取引先コードを入力します。検索ボタンから取引先マスタを参照することもできます。
  • 通貨 – 取引通貨を指定します。取引先マスタに請求通貨が登録されている場合は自動表示されるため入力不要です。

ポイント:納期や受注日にはカレンダーアイコンから日付を選択すると便利です。通貨を外貨にした場合、後述する「通貨換算」ボタンで自動換算が可能です。

3. ヘッダー情報を入力する

基本情報を入力したら、受注伝票全体に関わるヘッダー情報を入力します。必要に応じて以下の項目を入力し、次に進みます。


  • PO No. – 取引先から発行された注文書番号を入力します。任意です。
  • インコタームズ – 必要に応じてインコタームズ(FOB、CIF等)を指定します。
  • 納品先 – 出荷先を入力します。ドロップダウンや検索から選択が可能です。
  • 摘要 – 伝票全体に関する補足情報やメモを入力します。
  • コピー元受注伝票番号 – 過去の伝票を複写する場合は、コピー元となる受注伝票番号を指定します。

補足:各項目は任意入力ですが、社内ルールに従って適宜入力してください。特に PO No. やインコタームズは取引先との合意内容を反映させるため重要です。

4. 明細行を追加し、商品の詳細を登録する

続いて明細行を入力します。ここでは品目ごとの数量や単価を登録します。画面下部の 明細 エリアにて各項目を入力します。


明細行の主な項目は次のとおりです。

  • 品目(必須) – 商品やサービスの品目コードを指定します。検索ボタンから品目マスタを参照できます。
  • 数量(必須) – 発注数量を入力します。
  • 単価(必須) – 販売単価を入力します。後述の 単価取得 ボタンを押すと、販売単価マスタから単価と税コードを自動設定できます。
  • – 税コードを選択します。単価取得ボタンで自動設定された税を変更することも可能です。
  • 金額(必須) – 数量×単価を入力しますが、金額計算 ボタンで自動算出もできます。
  • 取引通貨税額 – 取引通貨での税額を入力します。金額計算ボタンを押すと自動計算されます。
  • 会社通貨金額/会社通貨税額 – 外貨取引の場合に入力します。通貨換算 ボタンにより会社通貨へ換算した金額と税額が自動計算されます。外貨および取引通貨税額が 0 でない場合は必須です。
  • 明細摘要 – 明細行ごとの備考欄として任意入力します。
  • 納期(必須) – 明細ごとの納期を入力します。画面上部で入力した納期が初期値として表示されます。

ポイント:複数の商品を受注する場合は、右側にある 「明細行追加」ボタン を押して行を追加し、それぞれの品目を登録します。不要な行は 「明細行削除」ボタン で削除できます。

5. 販売単価マスタ連動と自動計算

販売単価マスタを利用している場合は、入力作業を効率化できます。



  • 単価取得 – 品目と取引先を設定した状態で押下すると、販売単価マスタに登録されている単価と税コードが自動でセットされます。
  • 金額計算 – 数量と単価を入力した後に押下すると、金額および取引通貨税額が自動計算されます。
  • 通貨換算 – 外貨取引の場合に押下すると、会社通貨への換算金額と税額が計算されます。通貨レートは当日の為替レートまたは事前に登録されたレートが使用されます。

各ボタンは入力欄のすぐ上に並んでおり、必要に応じてクリックすることで計算処理が実行されます。

6. 明細行の追加・削除

同じ受注伝票で複数の明細行を登録する場合は、明細欄右側にある 青色の矢印ボタン で行の切り替えができます。また、「明細行追加」ボタン を押すと新しい明細行が追加されます。



不要な明細は 「明細行削除」ボタン を押下して削除します。複数行を登録する際は、入力漏れや単価の間違いがないか都度確認しましょう。

7. 入力内容を確認する

明細まで入力したら、画面上部の 「確認」ボタン を押します。システムが入力値をチェックし、エラーがない場合は確認用一覧が表示されます。


確認画面では、先ほど入力した基本情報や明細情報が一覧形式で表示されます。内容に誤りがないかを確認してください。間違いがあればブラウザーの戻るボタンではなく、画面内の戻る矢印ボタンを使用し修正します。

8. 受注伝票を登録する

内容を確認したら、画面上部の 「更新」ボタン をクリックして受注伝票を登録します。キャンセルしたい場合は 「キャンセル」ボタン を使用します。

登録が完了すると、下図のように登録結果が表示されます。ここに表示される受注伝票番号は次の業務プロセスで参照するため、メモしておくと良いでしょう。



注意:SLSO110 受注伝票登録では会計伝票は計上されません。売上計上や請求書発行は別メニューで実行します。

 

操作上の注意点

  • 必須項目の入力漏れ があるとエラーメッセージが表示され登録できません。入力欄が赤枠になる場合は該当項目を再確認してください。
  • 外貨取引 を行う際は、取引通貨・会社通貨双方の金額と税額の整合性に注意しましょう。金額計算および通貨換算ボタンを適宜利用すると計算ミスを防げます。
  • 過去の受注伝票を複写する場合は、コピー元受注伝票番号を指定するとヘッダー情報と明細行が複写されます。複写後は内容を修正したうえで登録してください。
  • 入力途中で別の画面に遷移すると 未保存のデータが失われる ため、必ず更新またはキャンセルを実行してから移動してください。

 

まとめ

このガイドでは、multibook で受注伝票を登録する際の基本操作を紹介しました。メニューから受注伝票登録画面を開き、基本情報→ヘッダー情報→明細情報の順に入力し、確認・更新することで伝票が登録されます。販売単価マスタの活用や自動計算ボタンを使えば作業効率が向上しますので、運用ルールに合わせてご活用ください。